美容の天敵!どうして紫外線がお肌に悪いの?40代からの紫外線対策

紫外線のお話 シワ・シミ 対策

紫外線は目に見えないのでつい、油断してしまいがちですが日中は絶え間なく私たちに降り注いでいます。近年は、オゾン層の減少もあり紫外線の強さも増してきました。

紫外線は、体内でビタミンDの形成や細菌・ウイルスを殺すことができ、土壌の殺菌などに役だっています。しかしお肌に関しては良い影響よりも悪い影響を与えてしまいます。

どうして、紫外線がお肌に当たると悪いのでしようか?
これから解説していきますね。

紫外線の種類とブルーライト

出典 : 気象庁ーホームページ「紫外線とは」より

太陽光の中には、虹色となって目に見える色「可視光」と、目には見えない光「紫外線」「赤外線」があります。

可視光は、波長域約 400~800nmの光のことで波長の一番長い光が赤い色をしています。それ以上、波長が長くなると目には見えず、赤色の外側にある波長域のことを赤外線といいます。
赤外線は、目には見えませんが温熱効果があり暖房器具で赤外線を利用したものをよくみかけますね。

反対に可視光の波長が一番短い光は紫の色をしています。それ以上、波長が短くなると目には見えず、紫色の外側にある波長域のことを紫外線といいます。紫外線には「UVA」「UVB」「UVC」 の3つに区別されます。

最近よく言われている「ブルーライト」は、可視光の青い色をした波長域のことで名の通りブルーライトですね。

可視光

【ブルーライト】可視光線であり、波長が短いので紫外線に近いためUVAと同じ影響を受け、加齢によるシワや色素沈着になる。

紫外線の種類

【UVA】長波長紫外線(315~400nm) 太陽光線の5.6%がオゾン層を通過し、シワ・たるみ・日焼け(サンタン)を起こす。

【UVB】中波長紫外線(280~315nm) 太陽光線の0.2%オゾン層を通過し、しみ・そやかす・日焼け(サンバーン)を起こす。

【UVC】短波長紫外線(100~280nm) オゾン層を通過できないので地上に入って来ません。

どうしてお肌に紫外線が悪いの?それは「シワ・シミ」の原因になるから!

紫外線は、皮膚を通過するとタンパク質の性質を変化させます。皮膚の層の外側から2番目の「真皮」にあるタンパク質でできた「コラーゲン繊維」と「弾性繊維」にダメージを与え、シワ・シミ・たるみの原因を作っています。

また、紫外線が皮膚に当たるとUVAは真皮まで届いてサンタンを起こし、UVBは表皮にダメージを与えサンバーンを起こします。ちなみに紫外線は皮膚に当たっても熱くなりません。熱くなるのは赤外線が皮膚に当たっているからです。

何度もサンバーンを繰り返すと皮膚の老化を早めることになるので注意しましょう。

UVA(紫外線A波)は、シワ・たるみ・毛穴の広がりの原因に!

UVAの影響

UVAは、VUBよりも皮膚の深い真皮まで届き、真皮の中にあるコラーゲン線維とハリを保つ弾性繊維 (エラスチン) にダメージを与えます。これがシワやたるみの原因となり、一度破壊された弾性繊維 (エラスチン) は残念なことに元には戻りません。

UVAが日焼けを引き起こすことを「サンタン」といいます。日焼けサロンで肌を小麦色に焼くのはサンタンを利用したものです。

サンタンは、数日後に浅黒く日焼けします。UVAが色素細胞 (メラノサイト) に働きかけて、メラニン色素を作ったために浅黒くなります。これは皮膚の表皮の一番下にある基底層の細胞核 (DNA) を守るための防御本能です。

UVAは年中ふりそそくので冬や朝夕でもケアが必要です。特に冬でも太陽が当たるときにはUVAが皮膚の真皮まで届くので、40歳以降は保湿成分の入ったUVクリームや小じわを防いでくれる美容成分の入った日焼け止めを塗るようにするといいですよ。 
 【40代・50代】シワが気になるならこれ!おすすめ化粧品まとめ 9選

UVB(紫外線B波)は、シミ・そばかす・日焼けの原因に!

UVBの影響

UVBは、波長が短く皮膚の基底層までしか達しません。

UVBを浴びると、メラノサイトが紫外線を吸収してメラニンを生成します。そして、表皮にメラミンが沢山できるとその場で溜まってしまい「しみ・そばかす」の原因となります。

UVBが日焼けを引き起こすことをサンバーン」といいます。サンバーンは、VUBが皮膚の表皮を通り長時間の紫外線をたくさん浴びると、色素細胞がメラニンの生成の防御反応を超えて炎症が起こり、肌を赤くしたり水ぶくれになったりして軽いやけどの状態になります。ひどいとヒリヒリと痛みもでてきます。

何度もサンバーンを繰り返すとしみ・そばかすだけではすまなくなり、免疫機能を低下させたり皮膚がんに進むこともあるので注意が必要です。

ブルーライト(可視光線)も、シワ・たるみの原因に!

スマートフォンのブルーライト

ブルーライトとは、可視光線 (目に見える光)で青色をした光です。

液晶テレビやスマートフォン、パソコンの画面からもブルーライトが出ています。

波長が短く紫外線に近いためUVAと同じ影響を受けます。皮膚の深い真皮まで届き、真皮の中にあるコラーゲン線維とハリを保つ弾性繊維(エラスチン)にダメージを与えるのでシワやたるみの原因となります。

今まで何気にスマホを見ていて意識しなかったことですが、意外とお肌にも影響するのでスマホやパソコンの画面にはブルーライトをカットするシートを貼ったり、ブルーライトカット用の眼鏡を使うことをおすすめします。

紫外線の量はどれくらい?

紫外線の量は、北海道から沖縄まで同じ量がふりそそぐわけではありません。季節や時間帯によっても変化しあらゆる方向から反射をして知らず知らずに浴びてしまうんです。

そして、紫外線の強さに時間をかけたものが紫外線の量となり、紫外線が弱くても長時間浴びていると強い紫外線に短時間浴びた時と同じことなので気をつけましょう。

また、気温が少し低い春先にも気をつけてください。この時期の紫外線は中程度の強さがあるので洗濯物を干す時などは気を抜いてしまいがちです。朝から日焼け止めクリームを忘れずに塗りましょう。40歳以降は、シワ・シミなどが急に増え始めます。シワに効果的な成分が入った日焼け止めクリームを塗るのがおすすめです。
 【40代・50代】シワが気になるならこれ!おすすめ化粧品まとめ 9選

東京・那覇・札幌 の紫外線量

日本列島は縦に長いので紫外線の降り注ぐ量も地域によって差があります。

東京・那覇・札幌 の3か所を例にとって月別の紫外線グラフを紹介します。今、住んでいるところの紫外線量を参考にしてみましょう。

東京の紫外線の年間平均値
出典 : 気象庁 | 日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ

那覇の紫外線の年間平均値
出典 : 気象庁 | 日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ

札幌の紫外線の年間平均値
出典 : 気象庁 | 日最大UVインデックス(解析値)の月別累年平均値グラフ

また、気象庁から今日の予測データを見ることもできます。詳しく知りたいときは「気象庁|紫外線情報(分布図)」で調べることができます。

UVインデックスからみる40代の紫外線対策

UVインデックス (人体に日焼けをおこしてしまう紫外線の量を示す指標) の表を参考に紫外線の量にあわせて生活してみましょう。

UVインデックス
出典 : 環境省 紫外線環境保健マニュアルより加工して作成

外出時の服装は、生地の薄いものは紫外線を通してしまいます。UVBを吸収するポリエステル素材や綿素材は布目が密に編まれているもの (綾織のツイル、凹凸の織り) や、今はUV加工されている素材が多く商品としてあるので上手に活用するといいですね。

首元も年齢がわかりやすいわりには、忘れられがちの部分です。薄手のUV加工されたスカーフなどで覆ってあげると紫外線対策になります。

40歳も過ぎると更年期の影響もあり暑がりになりがち。服装によって暑く感じる場合は日傘がおすすめです。直射日光はほぼ体全体を防いでくれます。ただし、紫外線を防いでくれる効果は50%ほどで完璧ではありませんし、片手が埋まってしまうのが欠点ですね。

では帽子はどうでしようか? 帽子だと両手があくので便利です。帽子の黒色は特に可視光線や赤外線を吸収してしまい熱くなりがちです。選ぶならつばの広いもので白色のものを選びましょう。ただし、こちらも紫外線を防いでくれる効果は50%ほどなので木陰も利用するといいですね。

ちなみに完璧な紫外線防止策は、夏の農家さんスタイルです!中袖、長ズボン、つばの広い帽子とタオルを頭からかぶり首元まで覆うことですが・・・。

お天気と紫外線

晴れた時と雨が降っている時でも紫外線の量は違ってきます。一日の中でも晴れたり曇ったりすると紫外線の量も変化しているので気をつけましょう。

天気の紫外線量
出典:気象庁ホームページ 「曇と紫外線」より加工して作成

日陰でも日焼けするって本当?!

紫外線は、太陽からの直射日光だけを防いだら大丈夫と思っていませんか?

実は紫外線ってチリやほこりに当たって散乱していたり、地面に当たって反射したりしています。日陰にいても散乱光が常に散らばっているので油断しないでね。

特に新雪の反射率は80%で、スキーやスノボー、冬山の登山者がサングラスをよくしています。これは、新雪で紫外線が反射して目を傷めるからです。

地面の反射率

新雪・・・・・・・80%
砂浜・・・・・・・10~25%
水面・・・・・・・10~20%
アスファルト・・・10%
草地・・・・・・・10%以下

日焼け止めの正しい選び方!何を基準に選べばいいの?

日焼け止めを買うときに目にする「PA」と「SPF」の表示は、日焼けをカットする効果をわかりやすく表したものです。

PAとは

PA値は protection of UVA の略で「+」を4段階の数で表します。

UVAをカットする数値ではなく、UVAの照射後に皮膚が黒くなるまでの時間(色素沈着)を引き延ばせれる数値を表したものになります。

 PA分類 倍 率 色素沈着までの効果 
2 ~ 4倍 効果がある
++4 ~ 8倍 効果がかなりある
+++8 ~ 16倍 効果が非常にある
++++ 16倍以上 効果が極めて高い 

SPFとは

SPF値は Sun Protection Factor の頭文字で、UVBの防御効果の指数(1 ~ 50+)を表します。

サンバーン (炎症や肌が赤くなる) を起こさないように、どれだけ長時間防げるかを表したものです。

日焼け止めの効果はどれくらい?

(例) SPF24

25分 X SPF24 = 600分 = 10時間

UVの入った商品が SPF24 だった場合、塗ることにより約10時間は炎症を防げることになります。

<計算の目安>
25分で炎症や肌が赤くなる日本人の一般的な肌で計算しています。

目的別おすすめの日焼け止め

SPFの数値が高い日焼け止めを塗っておけば大丈夫と思ってませんか?

日焼け止めは塗っても汗やこすれたりして2〜3時間で落ちてきます。また、数値が高いほど皮膚に負担のかかる成分も入っているので、お肌のことを考えるとSPF30までのものをこまめに塗りなおすほうがいいですね。

また、プールや海水浴などの水辺で遊ぶ時は、ウォータープルーフの日焼け止めを使い、ラッシュガードを着ることをおすすめします顔や手、首などはウォータープルーフの日焼け止めにして身体全体をラッシュガードで保護するのが一番よい方法です。
水辺でタオルをひんぱんに使うことになるので、こまめに塗りなおしましょう。

冬の雪の反射率は80%と高いので、目のトラブルが発生することがあります。スキー場などの積雪のあるところでは、UV加工されたメガネやゴーグルをつけることを強くすすめします。

「PA」と「SPF」の数値による目的別の目安

50 ++++
一日中、日に当たる時
( 遊園地、屋外スポーツ、海水浴、プール、キャンプ、登山 )

30+++
半日ぐらい日に当たる時
( ウォーキングなどの短時間の運動、墓参り、庭の手入れ )

20++
短時間しか日に当たらない時
( 買い物、通勤通学など )

まとめ

紫外線を浴びている間は、お肌にストレスをかけていることになります。ストレスのかかったお肌の内部は傷つき再生するのに時間がかかります。

この修復時間は、年齢と比例してさらに時間がかかり、油断をしていると修復中に紫外線を浴びてしまい、またストレスをかけるとお肌が傷ついたまま再生されていきます。これが老化の原因となってシワやシミなどに表れてくるのです。

少しでも紫外線を浴びないように日頃から日焼け止めクリームや服装に気を配ってお肌を守っていると、今後これから増えてくるシワやシミを少しでも減らすことができます。紫外線対策を忘れないように徹底しておくといいですね。

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